メガネが“スマホとつながる”時代に。スマートグラス・ARグラスの基礎知識
こうしたメガネは「スマートグラス」「ARグラス」など、いろいろな名前で呼ばれています。聞き慣れない言葉ですが、中身はそれほど難しくありません。今回は、身近なものにたとえながら、ひとつずつ説明していきます。
スマートグラスとは?
メガネの形をした、スマホとつないで使う機械。腕時計がスマートウォッチになったメガネ版
ARグラスとは?
景色に、文字や映像が重なって見えるメガネ
値段はどのくらい?
タイプによって違い、約3万円台〜11万円前後が目安
スマートグラスって、どんなメガネ?
「スマートウォッチ」は、腕時計の形をした、スマホとつないで使う機械ですよね。スマートグラスは、そのメガネ版です。
見た目はメガネですが、スマホとつないで、話しかけるだけで質問に答えてくれたり、写真を撮ってくれたりします。ひとことで言うと、「メガネの形をした、スマホとつないで使う機械」の総称です。
スマートグラスには、2つのタイプがあります
大きな違いは、レンズの中に「画面」があるかどうかです。
画面なしレンズには何も映らない
画面ありレンズの中に文字や映像が見える
画面なしタイプ
レンズに映像は出ません。声で呼びかけて、写真や動画の撮影、音楽を聞く、通話、AIへの質問などができるものがあります。
見た目も重さも普通のメガネに近いものが多く、電池も長持ちしやすいと言われています。
画面ありタイプ
レンズの中に、文字や映像が見えます。
道案内や、翻訳の字幕などを見ながら使えるのが特徴です。
・画面なし:ケースにしまって充電できるものも。数時間〜8時間ほど使えるものが多いようです。
・画面あり:スマホとつないで電気をもらうものも。スマホの電池は減りやすくなります。
ARグラスって、どんなメガネ?
ARは「拡張現実」と呼ばれる技術です。難しそうに聞こえますが、意味は「目の前の景色に、便利な情報を足して見せる」ということです。
ARグラスは、レンズ越しに、いつも通り景色が見えたまま、そこに文字や映像が重なって見えるメガネです。景色が消えるわけではなく、景色に「情報が足される」イメージです。
メガネ越しの景色に、矢印や文字が「足されて」見えるイメージ
ARグラスのイメージ
-
目の前の道に、道案内の矢印が重なる
スマホの地図を見なくても、どちらに進めばいいかが視界の中に表示されます。
-
外国語の看板の上に、日本語が重なる
読めない文字の上に、日本語の訳が浮かんで見えます。
-
機械の上に、使い方の手順が重なる
作業している手元のすぐそばに、手順や注意点が表示されます。
スマートグラスと、ARグラスの関係
「スマートグラス」は、メガネの形をした、スマホとつないで使う機械の全体の呼び名です。その中に、次のような種類があります。
※ 画像はイメージです。実際の表示は、製品によって異なります。
つまり、「ARグラス」は、スマートグラスの中の「画面あり」の仲間のうち、景色に重ねて見せることが得意なものです。
よく言われる違いは、「何を主役にするか」です。スマートグラスは現実の世界が主役で、情報は「補助」として添えます。一方、ARグラスは現実とデジタルが重なる体験そのものが主役です。
気になる値段は? ざっくり相場をチェック
「で、いくらくらいするの?」と気になった方も多いと思います。国内で販売されている主なタイプ別に、おおよその価格帯をまとめました(2026年10月時点の目安・税込)。
| タイプ | 価格の目安 | イメージ |
|---|---|---|
| 画面なし (音声のみ・カメラなし) | 約3万〜4万円前後 | 少し高めのワイヤレスイヤホンを選ぶ感覚に近い価格帯 |
| 画面なし (カメラ+AI) | 約5万円台〜10万円弱 | スマートウォッチの上位モデルや、手頃なスマホ1台分に近い価格帯 |
| 画面あり (大画面で映像を楽しむタイプ) | 約4万円台〜9万円台 | スマホやパソコンにつないで使う、持ち運べる大画面モニターのような位置づけ |
| 画面あり (AIの答えや翻訳を文字で表示) | 約9万円〜11万円前後 | スマホの上位モデルに近い価格帯 |
※ 製品名は省略し、国内で販売されている主な製品の価格を、おおよその範囲でまとめています。セールや為替、販売店によって変わります。最新の価格は、各販売ページでご確認ください。
もっと知りたい方へ:ほかにも似た名前があります
ニュースなどで、次のような名前を見かけることもあります。ここまでの内容が分かっていれば、「そういう名前もあるんだ」くらいの気持ちで大丈夫です。
| 名前 | ひとことで言うと |
|---|---|
| AIグラス (AIメガネ) | スマートグラスのうち、AIに話しかけて使うタイプ |
| VR | 視界をすっぽり覆って、ゲームなどの「仮想の世界」に入り込むもの |
| MR | 現実の部屋の中に、仮想の物が置かれて、触って動かせるような体験ができるもの |
| XR・XRグラス | AR・VR・MRをまとめた呼び名。それらを体験できるメガネ型の機器が「XRグラス」 |
これから、どうなっていく?
いま身近に見かけるのは、画面のないタイプのスマートグラスが中心だと言われています。軽くて、普通のメガネに近い見た目にしやすいからです。
一方で、技術が進んで軽さを保ったまま、画面を載せられるようになれば、ARのような使い方も、より身近になっていくと考えられます。また、選べる製品が増えるほど、価格の幅も広がっていくと考えられます。
ニュースを読む時のコツ
新しいメガネ型デバイスの話題を見かけたら、「画面はあるのか」「景色に重ねるのか」の2点を見るだけで、どのタイプの話なのかが分かります。名前が難しくても、中身はシンプルです。